【ドメイン関連】過去問1:平成23年度 解答


【問いの狙い】
ドメインの定義を理解しているか問いています。
下記リマインドを参照してもらえればと思いますが、企業ドメインと事業ドメインの定義を理解できているかを焦点としています。
複数事業を展開する企業における企業ドメインとは、企業全体の事業領域をカバーしています。
つまり、単一事業、複数事業を展開する企業に関わらず、企業ドメインの定義によって、事業における競争者と競う範囲は特定できます。

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【解答】
エが不適切。

エ:全社ドメインの定義によって企業の基本的な性格を確立できるが、製品やサービスで競争者と競う範囲は特定できない。

→事業ごとの製品やサービスによって、競争者と競う範囲を特定することができる。
企業全体のドメインに沿って、事業ドメインあるいは競争ドメインが設定される。

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【リマインド】
・ドメイン(事業領域)
ドメインとは事業領域のことです。
現在から未来に向けた、企業の事業がいかなるものなのかを明示した企業の生存領域です。

・ドメインの設定について
自社の経営資源を鑑み、どの領域で勝てるのかという点と、
自社の将来像を設定し、今後必要な経営資源を確保するにはどの領域で活動することが有効なのかについて、考慮する必要がある。

→ドメインの設定が狭いケース
顧客ニーズに合わなくなる
→ドメインの設定が広いケース
経営資源が分散する
競争に敗れやすくなる

◎企業ドメイン、事業ドメイン
複数事業を展開する企業では、ドメインの定義は、
企業全体の事業領域である企業ドメイン、事業ごとの領域である事業ドメインの
二つの階層がある。

・企業ドメイン
展開していく事業の範囲、また組み合わせ(事業ポートフォリオ)を決定する。
企業としてのアイデンティティを決定することともいえる。

・事業ドメイン
その事業の範囲を決定するということ、
どのような顧客を対象に、どのような商品展開を行うのか。
事業ドメインを考慮する際には、エーベル(Abell)の3次元枠組がある。
「どんな顧客(Customer)に、どんな機能(Function)を、どのような技術(Technology)によって提供するのか」

◎ドメインの変化、コンセンサス
ドメインの設定後、将来の選択肢が限定されるため、
外部環境の変化に合わせ、修正する必要がある。
ドメインの変更後は、組織内部だけでなく、外部ともコンセンサス(合意形成)を得ることがベター。

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