店頭の状況把握・企画立案


☆店舗を有する形態のリテールバイヤーを想定した内容です。

・店頭状況を把握するうえで先ず心掛けなければならないことは、PI値は過去の行動の結果でしかないとこうことです。PI値からは現状の販売実績はみえますが、どんな陳列状況(棚割という意味ではなくフェイスアップや欠品対策が徹底されているかなど)になっているかは分からず、本来在庫があれば売れたであろうものなどの現実の販売データは実は分からないのです。

そのため、店頭の状況をなるべく正確に把握するために、規則的に店頭状況を確認しましょう。販売量の多い土日は、オペレーションの課題が露見しやすいので土日は優先的に確認すべきです。

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◎確認すべき基本的な要素
【商品情報の基本要素】
・メイン商品、新商品、強化商品の打ち出し方
・主力商品と関連商品のクロスMDの取り組み方
・販促のレベル(POP内容やイベントの分かり易さや目を引く面白さ)
・品切れや欠品、死に筋商品へのスタッフの対応の細かさ
・売数に適した棚割りや陳列量になっているか
・汚れやホコリなどの衛生面

【店舗オペレーション情報の基本要素】
・販売員の目標把握度合い(業務内容から先の、予算や仕事の意味の理解度)
・マニュアル内容の徹底度
・前進立体陳列、フェイスアップの徹底度
・備品やゴミの管理
・レジの対応力
・人員配置(臨機応変さや費用対効果などが適正か、工夫がなされているか)

商品情報を確認する際には、バックヤードのチェックも必要です。
「品質や鮮度、納入期限が当初決められた通りに入荷しているか」「物量やサイズなど、ラベリングも含めて問題ないか」など、品質や物量に問題が発生した時に、どのタイミングで原因が発生し得たのかはっきりさせることが大切です。

店舗オペレーション情報を確認する際には、設定と違う販売状況になっていることが原因で、想定と違うPI値が出ていないかイメージを膨らませながらチェックを行うと効果的です。一度、商品を手にしたにもかかわらず、購入をしなかったお客様には理由を確認してみることも有効です。
また、商品が陳列棚に存在しているにもかかわらず、整理状態が悪く手に取ることができない状態や、売価が見えない状況になっているとしたら、結果的に品切れのような状況になってしまっています。店内物流や店内作業の改善においても、バイヤーから提案できる余地は多くあります。

販売スタッフや店長、売場Mgrとコミュニケーションを取る際は、商品の魅力を具体的な使用用途と絡めて伝える「伝達力」がとても大事です。
お客様が購入(使用)する前に、使用するメリットをイメージ付けられるような店頭POPや商品説明をスタッフに行ってもらわなければなりません。売り文句は、スタッフが明確な使用用途をイメージし、自ら使ってみたいという動機が産まれていないとなかなか成果には結びつかないようです。